アフターピルとは?
アフターピルは、避妊に失敗した後でも妊娠を防ぐために使う緊急避妊薬です。主に以下のタイプがあります:
- レボノルゲストレル錠(ノルレボ・ジェネリック):性交後72時間以内に服用すれば高い効果が期待できます。
- ウリプリスタル酢酸エステル(エラ):最大120時間(5日)まで対応できますが、主に産婦人科やオンライン診療で取り扱われます。
市販化までの経緯:2025年8月27日に大きく前進
日本では長らく処方箋が必要でしたが、2025年8月27日に厚生労働省が方針を正式に決定しました。
- 市販化方針の概要
緊急避妊薬を処方箋不要の市販薬として全国の薬局で販売する方針を固めました。使用年齢制限なし、親の同意不要という画期的な内容です。薬剤師による面前服用が義務づけられます - 法改正の背景
2025年5月に成立した改正医薬品医療機器法によって、新たに「特定要指導医薬品」という区分が設けられました。この制度により、オンライン販売は禁止され、対面での薬剤師の指導や面前服用を必須とする市販薬の仕組みが整備されました - 製薬会社の申請状況
「ノルレボ錠」の製造元であるあすか製薬と富士製薬が、すでに昨年(2024年頃)に処方箋なしでの市販化を申請していました。これにより、アフターピルは初の「特定要指導医薬品」になる可能性があります
試験販売の流れ:市販化前のステップ
2023年11月から、厚生労働省による試験的な販売研究が始まりました。
- 試験販売の対象
全国の一部薬局(16歳以上)で、パンフレット・アンケート・薬剤師による面談・面前服用確認を条件に処方箋なしで販売する実証が行われました
この試験に参加した薬局は、市販化後にも販売に積極的になる可能性が高いと見られています。
日本では長らく処方箋がなければアフターピルを購入できませんでしたが、現在では市販化に向けた動きが進んでいます。
2023年11月から、厚生労働省の委託による調査研究の一環として、全国の一部薬局(2023年時点で339か所)で処方箋なしの試験販売が実施されてきました。購入にはアンケートへの協力や薬剤師との面談など、研究参加の同意が必要です
大分県内でも同様に試験販売が行われており、今後この経験を踏まえて市販化につながる可能性が高いと見られます
大分県内でアフターピルを試験販売していた薬局リスト
試験販売を実施していた薬局の一覧です。こちらの薬局では試験販売の実績があるため、アフターピル市販化後も比較的スピーディに取扱いを行う事が予想されます。
大分県
薬局名 | 住所/電話番号/ホームページ | 営業時間 | 営業時間外の相談対応/ 時間外連絡先 |
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古戦場薬局 | 別府市南立石字向原1891番地の10 TEL 0977-25-7719 ≫ ホームページはこちら | 月~土 8:00~23:00 日 9:00~18:00 | 営業時間外の相談対応:有 TEL 0977-25-7719 |
キムラ薬局 | 別府市緑丘町4組 TEL 0977-21-3507 ≫ ホームページはこちら | 月~金 8:00~19:00 土 8:00~16:00 | 営業時間外の相談対応:有 TEL 0977-21-3507 |
キムラ薬局亀川店 | 別府市亀川四の湯9-39 TEL 0977-27-6970 ≫ ホームページはこちら | 月~金 9:00~19:00 土 9:00~18:00 | 営業時間外の相談対応:有 TEL 0977-27-6970 |
OPA薬局 | 大分市豊饒2丁目10-9 TEL 0975-44-0234 ≫ ホームページはこちら | 月~金 9:00~17:00 土 9:00~12:00 | 営業時間外の相談対応:有 TEL 0975-44-0234 |
輔仁薬局牧店 | 大分市牧1丁目1番24号 TEL 0975-53-5260 ≫ ホームページはこちら | 月~金 9:00~17:30 土 9:00~15:00 | 営業時間外の相談対応:有 TEL 0975-54-8844 |
みさと薬局太平町店 | 大分市太平町4組 TEL 0975-78-8525 ≫ ホームページはこちら | 月~金 8:30~18:30 土 8:30~15:00 | 営業時間外の相談対応:有 TEL 0975-54-8844 |
厚生労働省の試験販売は全国で行われましたが、実際に参加した薬局はごく一部に限られています。各都道府県で数店舗レベルの取り組みにとどまっており、まだ一般的な薬局で広く取り扱われているわけではありません。
そのため、市販化が正式にスタートしても、自宅近くの薬局で気軽に買えるようになるまでには時間がかかる可能性が高いといえます。
特に以下の点に注意が必要です。
- 対象薬局は徐々に拡大する見込みだが、全国一律ではない
- 在庫状況や薬剤師体制によって購入できない場合がある
- 地方や住宅地の薬局では導入が遅れる可能性もある
つまり「薬局市販化=すぐ買える」状態になるかどうかはわかりません
薬局で購入する場合のデメリット
市販化が進めば薬局でアフターピルを購入できるようになりますが、便利さの一方でデメリットも存在します。事前に理解しておくことが大切です。
1. 面前服用が必須となる
厚労省が示した方針では、薬剤師の前でその場で服用する「面前服用」が義務づけられます。
これは誤用防止や転売防止の観点から必要とされていますが、人前で薬を服用することに抵抗を感じる方も多いでしょう。
2. 在庫が限られる可能性
市販化直後はすべての薬局で取り扱うわけではなく、対象薬局も限定される見込みです。そのため、薬局を探し回る手間がかかる可能性があります。
3. プライバシーの懸念
薬剤師による説明や服薬指導が必須であるため、誰かに見られたくない状況でも薬局に行かざるを得ない可能性があります。特に地方では人目が気になるケースもあるでしょう。
4. 販売時間に制限がある
薬局は営業時間が限られています。夜間や休日など、緊急時にすぐに入手できない場面が出てくるかもしれません。
5. 値段が安定するまで時間がかかる
市販化後すぐは価格設定がばらつく可能性があります。オンライン診療より高額になるケースも考えられます。
オンライン処方での受け取りも可能です
試験販売以外で確実にアフターピルを入手する方法として、オンライン診療で処方→自宅配送があります。こちらのメリットは以下の通りです:
- 夜間・休日でもスマホから診療が可能
- 当日処方・即日受け取りが可能
- 処方箋なしの市販化を待つ必要がない
- プライバシーにも配慮できる
まとめ:今すぐ必要な方へのおすすめルート
方法 | メリット | 注意点 |
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試験販売参加薬局 | 薬局での直接購入が体験できる | 事前予約・面談・アンケート必須・対象者限定 |
オンライン診療 | 当日処方・受け取り/配送可能・手軽 | 診療料・配送料などがかかる場合あり |